【コラム】アドラー心理学:すべては引きこもりなど環境のせいなのか?
先日、川崎市の登戸で凄惨な事件が発生しました。
この犯人が引きこもり傾向にあった人物であったため、「引きこもり」に世間の関心が集まり、一部その存在を危険視する意見も見受けられました。
こうした凄惨な事件が発生すると、その原因の追究として犯人が置かれていた家庭環境などに注目するケースが多くなります。(例えば、引きこもりであったとか、幼少期に親から虐待を受けたとか、片親の元で育てられたとか。)
ただ、アドラー心理学の観点から言うと、環境を決定的な要因と見るには慎重な判断が必要です。
アドラー心理学では「もしその環境が犯罪の決定要因であるならば、同じ境遇で育った人間は全て犯罪者になっているはずだ」と考えます。
今回の事件で言えば、引きこもりを原因にするならば「世の中の引きこもり全員が殺人鬼だ」ということになりますが、現実はそんなことはありません。
つまりアドラー心理学では、「犯人の置かれた環境は“影響要因”ではあったかもしれないが、“決定要因”ではない」と考えるのです
先日観た海外ドラマで、猟奇殺人を犯した犯人が供述するシーンがありました。
そこでIQの高い犯人が言ったセリフが以下です。
「自分がサイコパスになった原因は幼少期に親から虐待を受けたからだと簡単に説明できる。ただ、どうしても説明がつかないのが、同じ虐待を受けた兄や姉がサイコパスにならなかったことだ。」
フィクションのドラマですが、本質をついた発言だと思いました。
アドラー心理学の観点で言えば、環境のせいではありません。
苦しい環境を克服して建設的な人生を歩む人もたくさんいます。
つまり、すべては本人の意思の問題なのだということになります。
これはビジネスの場面でも当てはまります。
うまくいかない理由を環境のせいにしてはいないでしょうか?
本当は自分の問題なのに、そこから目をそらしていないでしょうか?
そんな意識を少しでも持てば、日々の行動は違うものになっていきます。
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